豆腐根性

はたらくくるま @tfkjay

好きすぎてつらくなりたい

いろいろあって、Kis-My-Ft2にハマりかけている。どのメンバーも魅力的だが、なかでも宮田俊哉が特に好きだ。あの笑顔が好きすぎてつらい。胸が苦しい。だが、この好きすぎてつらい気持ちを味わうのが嬉しくて楽しい。わたしは相手が二次元でも三次元でも熱しやすく冷めやすい性格で、今まで数え切れないほどの恋をしてきた。だが誰一人として遊びで好きになったことはない。熱している期間は全力で愛している。

好きすぎてつらい気持ちを初めて味わったのは『おおきく振りかぶって』の阿部くんだ。2007年のアニメ化がきっかけで原作を購入し、最初は泉くん推しだったはずがいつの間にか阿部くんに心奪われていた。わたしがあまりにも「阿部くんすき!阿部くんと結婚する!阿部になりたい!」と騒ぐので、友達がわたしのお誕生日にアニメイトで買った阿部グッズの詰め合わせに「阿部あゆっこ様」と書かれたお手紙を添えて贈ってくれた。阿部くんの影響で、体育の授業では苦手なソフトボールを選択し、高校野球を見るようになった。新聞で県大会から出場校メンバーをすべてチェックし、おお振りの登場キャラと同じ苗字の選手にマーカーを引くという、よく分からない行動をとっていた。キャラ単体のみならず、腐った目でも見ていたため、「やだ!この高校、榛名と阿部がいる!ハルアベかよ最高!」などとテンションをあげていた。阿部くんに惚れた時、わたしは中1で彼は高1だった。それが今、わたしは21歳の女子大生。なのに阿部くんはまだ高1のまま。今のわたしが阿部くんに手を出したら淫行条例に引っかかってしまう。時の流れとは残酷なものだ。

2度目の「好きすぎてつらい」は、わたしの全力追っかけ期間・人間の部で最長記録(中2~高2)を誇る声優の鈴木達央だ。出会いは中2の秋によっちん目当てで買った『VitaminX』という乙女ゲーム。攻略キャラを通して彼を好きになり、どんどん愛が膨らんでいった。ちなみに、学校の期末テスト1か月前に購入したためにテスト勉強に全く身が入らなかったが、人生で最初で最後の学年1位という成績を残した。これを愛の力といわずして何という!「わたしな、たっつんと結婚するねんまじで」とほざくわたしに、先の友達が阿部くんの時と同様に「鈴木あゆっこ様」と書かれたお手紙をお誕生日プレゼントに添えてくれた。本当にいい友達をもったと思う。事務所に捨てられて本人に届くことはないと分かっていながら、バレンタインに彼へチョコレートを郵送したこともあった。頑張れば本気で結婚できると思っていたので、まず一ファンではなく個人として自分を認識してもらう必要があると考えたわたしは、彼がパーソナリティーを務めていた深夜の下ネタラジオ「電撃大賞」にメールを送りまくった。努力が実り、彼に常連リスナーとして認識されるレベルにまで達した。この番組のおかげで下ネタに関してはかなり鍛えられ、蓄えた知識は今もいろいろな場面で活かされている。番組の特別ノベルティで手に入れた、彼ともう1人のパーソナリティー秋山莉奈ちゃん(最近結婚したんだってねおめでとう!)のサイン入り白ブリーフは宝物だ。白ブリーフが届いたときは、喜びのあまりそれを頭に被った自撮り画像を友達に送り付けた。当時は、番組に投稿する下ネタと彼と結婚するために自分にできることをひたすら考える毎日だった。いつ脱ぐことになってもいいように、毎晩腹筋背筋腕立て伏せ各50回をこなした。すべては彼と結婚するため。今は彼と距離を置いているが、彼はわたしの終身名誉旦那という位置づけだ。

好きすぎてつらい。こんなにつらい思いをするくらいなら、いっそのこと嫌いになってしまいたい。でもそんなの絶対無理。だってめちゃくちゃ好きだもん。とてもつらいけど、この好きすぎてつらい気持ちが毎日に潤いを与えてくれる。阿部くんとたっつんへの愛が爆発していた時期は、彼らのために生きているようなもんだった。今振り返っても、中高時代はきらきらと輝いていたように思う。しかし、ここ3年程はつらくなるほど何かを好きになったことがない。中高時代に比べて漫画やアニメから少し離れてしまったせいもあると思うが、大学生になってからはつらくなるくらい好きになるかもしれないと感じると、好きにならないように踏みとどまり距離を置くようになった。つらくなるほど好きな相手を追いかけるにはかなりの体力が必要で、わたしにはもうその体力がない。そんな中で今、キスマイに本気でハマってしまいそうになっている。もうジャニーズ好きの後輩からコンサートDVDをお借りする約束も取り付けてきた。多分このまま順調にいくと、ずぶずぶにハマってしまうだろう。好きになるのが怖くて、でも好きすぎてつらい気持ちがわたしをきらきらさせてくれる。順序が逆転してしまっているが、好きすぎてつらくなりたい。きらきらしたい。ただ、良くも悪くも熱しやすく冷めやすい性格だ。神谷浩史小野大輔とそれぞれ3日で別れた経験があるので、これだけ言っていても1週間後には別のものに夢中になってる可能性も十分ある。分かりやすい生きる楽しみを早く得たい。今夜、コンサートDVDを鑑賞する予定だ。好きになる前に踏みとどまるような余裕もなくなってしまうくらい、わたしを夢中にさせてくれ。